楽しく生きるためのブッダの教え

「ブッダの教え」を元にして、悩みや恐れなどのストレスを取り除き、残りの人生を楽しく生きるためのブログです。解釈方法は、哲学、脳科学、心理学、そして、直感によるものです。経典の直訳とは異なっていることをご理解の上お読みくだされば幸いです。

心の中には良いことも悪いことも存在しない。あるのは空だけ!

ブッダは、私たちの脳に内在する仏性について、次のように表現されています。

大いなるかな大悟大聖主…
その身は 有に非ず また無に非ず 
 因に非ず 縁に非ず 自他に非ず 
 方に非ず 円に非ず 短長に非ず 
 出に非ず 没に非ず 生滅に非ず 
 造に非ず 起に非ず 為作に非ず 
 坐に非ず 臥に非ず 行住に非ず 
 動に非ず 転に非ず 閑静に非ず 
 進に非ず 退に非ず 安危に非ず 
 是に非ず 非に非ず 得失に非ず 
 彼に非ず 此に非ず 去来に非ず 
 青に非ず 黄に非ず 赤白に非ず 
 紅に非ず 紫種種の色に非ず


(訓読み)

大いなるかな! 
 最上の悟りを開かれた 大いなる聖主…
その身体は
 有ではなく 無ではなく
 因ではなく 縁ではなく 自他ではなく
 四角ではなく 円ではなく 短くも長くもなく
 出ではなく 没ではなく
 生じるのでも 滅するのでもありません
 造られたのではなく
 起こったのではなく
 為すのでもなく 作るのでもありません
 坐っているのではなく
 寝ているのではなく
 行くのでも とどまるのでもありません
 動くのではなく 転がるのではなく
 動きが止まっているのではなく
 進むのではなく 退くのではなく
 安全でも 危険でもありません
 肯定ではなく 否定ではなく
 得でも 損でもありません
 あちら側はなく こちら側はなく
 去るのではなく 来るのでもなく
 青ではなく 黄ではなく
 赤でもなく 白でもなく
 紅ではなく 紫やその他の色でもありません

引用:蓮の道 無量義経 徳行品第一


その身は 有に非ず また無に非ず


これこそが、心の実態なのですが、どういう意味だか分かりますか?

直訳すると、「有るでもない、しかし、無いでもない。
はっきりしないな。どっちなんだ!と思いますよね。


でも、これが心(脳)なのです。
心(脳で想像すること)は、有ると言われたら無いですし、無いと言われると有るような気がしませんか。

心は、空間にあるので、モノのような実体はありません。しかし、強く心に念じた事は、(自他ともに)伝わります。


たとえば、お医者さんから「あなたは癌です。」と宣告されたら、元気な人でも一辺に病人になるでしょう。「私は病気だ」と信じて病気になるのは、心があるからです。(※あなたがロボットであれば、そんなことは起きません。感情があるからです。)


このように、心の中に表れるすべての思考・想像には、実体がないけれども影響力があります。

だから、心に思うことに執着しては、その思考・想像に振りまわれる」と教えてくれています。


だったら、心の中の仏性に振り回されるのは、良いことだと思いませんか。
仏や神、菩薩のすべてを味方に付けるのだから。


しかし、ここに落とし穴があります。ブッダは、そこを教えているのです。
凡人の人間は、良いことを想像すると「仏」が教えてくれていると考えます。ところが、それは自己中心的な考えかもしれないのです。


いわゆる正義心は、行き過ぎると、正義を突き付けられた相手にとっては、鬼や悪魔のような存在だからです。(※すべての戦争は、正義と正義の戦いです)

 

だから、「冷静になって心を観察しないと失敗するかもしれないよ。」と。教えてくれているのです。

間違っても、心の「ウソ」に囚われないようにしてください。