空を信じ大乗を念じることで、悪魔の誘惑を断ち切ることができる!
空を信じることは一番重要です!
脳の仕組み(思考回路)を理解していないと、煩悩と感情によって生活が振り回されることになります。
そのことを教えてくれています。
(訓読)無量義経 説法品第二
今日、大乗無量義経を演説するに至るまで、未だ曾て、苦・空・無常・無我・非真・非仮・非大・非小、本来生ぜず今また滅せず、一相・無相・法相・法性・不来・不去なり、しかも諸の衆生四相に遷(うつ)さるると説かざるにあらず。(現在語訳)
今日、大乗の無量義の教えを説くまで、未だかつて、苦・空・無常・無我・非真・非仮・非大・非小・本来生ぜず、今また滅せず、一相、無相、法相、法性、不来、不去、しかも、多くの人々は、生じ、とどまり、変化し、滅するということを説かなかったことはありませんでした。
引用:蓮の道 無量義経 説法品第二
無量義経説法本で重要なブッダの教えが書かれていたので、再度お伝えしたいと思います。
その教えとは、空。(仏教の基本となる教え)
空とは本来なにも無いものですが、脳の中に思考が生まれると、様々な縁(体験、価値観、ルール、人など)から感情が生じます。
感情が生まれると、更に思考(想像)が発展して、そのことに振り回されることになるのですが、
いずれ時間の経過とともに、それは無かったかのように消滅します。(当然ですが、本来ないものですから。)
このプロセスによる出来事をブッダは、「因縁果の法則」として教えています。
たとえば、、、
毎日、テレビをつけると、新型コロナウイルスのニュースばかりで飽き飽きしませんか。でも、無視しようとしても、ついつい気になってしまうものです。
その時点で、脳の中には「新型コロナウイルス」に関する思考が生まれます。そして、翌日のテレビニュースで「新型コロナウイルスと不景気の関係」が報道されると、自分自身のこととして考えるようになります。
その時、あなたの会社がいつもより売上げが減っていたら、「このままでは、これからずっと売上げが減り続けるかもしれない。」と不安感情に支配されるようになります。
そして、昼も夜も不安にとりつかれてしまい、ついには、ぐっすり眠ることができなくなり病気になるかもしれません。
ところが、、、
何かの出来事から、急に売上げが上がることがあるかもしれません。
すると、今まで悩んでいたことが嘘のように消えてしまい、病気も治ることでしょう。
苦しんでいるその時は地獄のような日々かもしれませんが、今過去を振り返ると、「どうしてあのようなことに?」と思うことがあるのではないでしょうか。
感情が生まれるのは、人の動物的本能によるものです。(フロイトの)心理学では、「人は快楽を追い、不快を避ける本能がある。(感情が生まれる)」と言われています。
この感情が生まれるのは個人差があり、その人の体験、知識、能力などリソースによって事象の受け取り方が異なるからです。(Aさんが好ましいと感じても、Bさんにとっては不快かもしれない。)
ブッダが言うように、脳の中が空であっても、実際に有るように思ってしまうのは、この感情による信念が原因です。
人は信じると、さらに想像が膨らみ、縁が縁を生み、本当にあるように振る舞います。しかし、それが良いことであれば良いのですが、悪いことであれば不幸を招くことになります。
それでは、どうすれば、間違いを繰り返さないようにできるかというと、ブッダは
「空を信じ、因縁果の法則を信じ、いつも大乗(利他の精神を一番の目標にする)を念じること。」
だと言います。
そうすれば、冷静な心を取り戻し、心の中に神々や菩薩が現れて智恵を授かることができると教えてくれています。